深刻な中小企業の人手不足倒産

東京商工リサーチの調査によると、人手不足を原因とした企業倒産が18年は過去最高になるのが確実だそうだ。

倒産件数全体は毎年下がっているが、飲食業、老人福祉介護事業などサービス業界では人手不足倒産が増加しており、中小企業では深刻な問題になりそうである。

有効求人倍率が高水準で推移しているため、賃金や労働面で、条件の良い他業種に労働者が流れてしまい、中小企業には人が集まらず、新規出店を諦めるケースもあるようだ。

では、高額な給与を払ってでも人材を確保できれば業績が上がり、経営が成り立つのか、と言えば決してそうではない。

人が居なければ話にならないので、まずは不足している雇用を確保して安心し、一息ついて気を緩めたとたん、辞表が出される中小企業は多い。
皆で頑張りながら、売上アップの対策としてノウハウを取得するなど、社員研修をする、という経営者も多い。

人を確保しただけでは売り上げは上がらず、 売り上げが増えても、利益は比例して上がらず、下手をすると利益が減少することもある。

これらの企業に必要なのは、売上アップのノウハウを取得することではない。
必要なのは、魅力のある職場づくりや、収益構造の見直しのための、事業の棚卸と経営計画の策定である。

黄色信号が点滅する前に、会社経営者が、自社の事業の棚卸をするだけで将来のRiskを半減することが出来ると思う。