大工の棟梁と話をして知った 危ない家とオーナーの見分け方

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大工の棟梁と話をして知った 危ない家とオーナーの見分け方

生き残る会社消える会社ブログ

2019/11/22 大工の棟梁と話をして知った 危ない家とオーナーの見分け方

 

以前、私のブログに登場した、『30歳の頃に、請け負った現場で階段を作っていたら、ハウスメーカーの大工に「階段が作れるんだ」と感心された』、あの棟梁との話です。

 

知り合いの設計会社に頼まれ、リフォーム工事をすることもあるそうですが、見積のために現場を見に行くと、ぱっと見ただけで、ダメな家かそうでないか判るだけでなく、オーナーに問題があるかないか、までわかるのだそうです。

 

そんな現場は必ず揉めるそうで、「忙しいとかなんとか言って断ります。」と仰っていました。

 

決算書を分析すれば、ダメな企業が良い企業か、だけでなく企業経営者の性格もわかる、と日頃から言っている立場としては、気になるところです。

 

棟梁の眼力のほんの一部だけでも教えてもらえないか、と聞いたところ、素人ではなかなかわからないけれど・・・と、それでも分かり易い一例を教えてくれました。

 

建物には建築経過が残されているそうで、ぱっと見るだけで、仕事の進め方がわかるそうで、最初は丁寧に仕事をしているのに、段々と丁寧さが消え、最後はやっつけ仕事になっている、など手に取るように判るそうです。

 

この場合は、早く現場を終わらせたい、という大工の気持ちが伝わって来たそうで、大工が早く終わらせたいと思った、その理由も判るとのこと。

 

もう少し詳しく説明すると、A・B・Cと進む流れが必須の工程なのに、場所によってB・A・Cになっていたり、A・B・B’・B’’・X・Cになっていたり、意匠や素材など本来は適さないものが使われたり、それでも使うなら別途αの処理をしないと水漏れするのに、それがなされていない・・など、現場の処理をみると判るそうで、感心していたら、「ちゃんとした大工なら、誰でも判りますよ」とのこと。

 

建築中にオーナーが無理な要求をして、あり得ない工程になり、エスカレートして、不条理なクレームに発展し、大工として責任を果たせない状況に陥り、嫌気がさしてきた、そんな状況がが目に浮かんできたそうです。

 

材料や意匠はカタログの見本市のように金を掛けていても、見えない部分がスカスカの家も多いようです。

 

話を聞いていると、ダメな家やオーナーの見分け方はの観察視点は、私がセミナーで伝えている財務分析の視点と全く同じことに驚きました。

 

家が決算書、大工は社員&顧客、オーナーを経営者に置き換えてみると・・・。

 

基準値を測定する個所(一般的な財務分析指標)だけを見ると問題が無くても、全体のバランス(レベル)や建築工程の違和感(変化度合)を考慮すると、首をかしげたくなるような家(決算書)になっていることがわかる、ということですね。

 

成果物(家や決算書)は突然生れるのではなく、人の活動を介して生れるものであり、その活動の痕跡は家であっても決算書であっても、確実に残るため、その痕跡を見分ける力があれば、今まで見えなかったものが見えてくる、というわけです。

 

決算書の見方がわかれば、どれだけ仕事に役立つか計り知れず、ビジネスパーソンにも、経営者にも、役に立つスキルなのですが、財務分析指標の算出をする書類程度に思われているので、なかなか理解されません。

 

そうではないんだ、という事を地道に伝えていきたいと思います。

 

 

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